ハウスメーカーに図面を書いてもらうのにはお金がかからないって本当?

住宅を建てる場合は図面の作成が必要です。図面は著作権も発生する重要なもので、顧客の要望が含まれているものなのです。ハウスメーカーに図面を書いてもらうと、ほとんどの場合料金はかかりません。これら作成の料金は本体価格に含まれているので、別途に料金は発生しない場合が多いのです。ハウスメーカーによっては見積もりに設計料の項目を記載している場合もありますが、多くは本体価格に含まれるのです。
工務店に依頼した場合は一般に設計料は別料金として請求されます。工務店は設計を外注している場合が多く、図面書き直しのたびにお金がかかるのが一般的です。また著作権があるので、そこで作ったものは別のところでは使えなくなります。設計事務所に依頼した場合は図面の作成は料金が発生しますが、ハウスメーカーに依頼した時だけはその料金が発生しないことになるのです。
どの場合でも設計者を使って図面を作成させる以上は費用が発生します。違いはそれを顧客に請求するかどうかです。ハウスメーカーや工務店が設計と施工を同時に請け負った場合は、設計の経費を工事費に上乗せして請求することが可能です。設計費用を別途計上して請求してくる会社はむしろ良心的と言えるでしょう。
ハウスメーカーに依頼する場合は設計変更のコストを十分に理解することが必要です。料金を請求させない場合でも、設計変更にはコストが発生します。依頼者はなるべく設計変更を生じさせない対応が必要なのです。注文住宅は初めから実施図面を作成するのではなく、計画図を先行させます。計画図により依頼者の要望を聞き取り、間違いの出ないようにします。その段階では何度変更してもかまいません。計画図の段階はわがままが可能な段階と言えます。
ある程度内容が固まった段階で平面図が決まります。平面図がしっかりとできた段階で設計者は実施設計を開始するのです。実施設計は意匠の他、設備や構造の専門家を巻き込んだ作業となるので、それ以降の変更は難しくなります。たとえ料金を請求されなくても、その後の工事を円滑に進めるために過度な変更は控えることが望まれます。建築確認申請を提出すると、一部を除き変更は法的に不可能となるのです。
工事が始まった後でも、部分的な変更は可能です。設計図には表現されない部分や一部の仕上げに関しては材料を発注していない限り、希望を通すことはできます。工事が始まった段階では仕上げの色を決める作業が待っています。注文住宅では仕上げの色は依頼者が決めることができ、そのための料金は発生しません。いずれにしても、現場が始まってからの大きな変更は費用と期間が必要なのを理解することが大切です。